スペシャルな琉球もずく
取引先である顧客側で何がいくつ必要であるかを供給側で判断できるからである。
その判断に基づき、供給側で必要量を供給してやればよいのである。
こうすることで、受発注という業務は不要となるのである。
SCMにおける業務効率化のポイントである「不要な業務を排除する」という目的が達成できる。
このような取り組みを可能にしたのは「情報共有」のなせるわざである。
情報共有は、この事例で明らかなように、卸売業者の在庫をあたかもメーカーの在庫であるかのような位置付けに変えてしまう。
卸売業者の倉庫が情報共有によりメーカーの倉庫と同じ位置付けになってしまうのである。
ここに情報共有のすごさがある。
小売業者の店頭販売データがメーカーと共有されると、店頭在庫はメーカーの在庫管理の範疇に入ってくるのである。
さて、ここで取り上げた事例では、SCMとは何かを理解する重要なポイントを明らかにしている。
それは「情報共有」である。
販売情報が共有されるということを前提に供給業務が見直されるという取り組みがSCMであるということに他ならない。
つまり、SCMは情報共有をベースにして初めて可能となる取り組みなのである。
ロジスティクスからSCMに展開する管理能力のある企業がSCMを担い、繰り返すが、取引先までロジスティクスを展開するのがSCMである。
ただ、ここでSCMならではのポイントがある。
それは、SCMにおいては「サプライチェーンにおける一つの機能はそれを得意とする一社に任される」ということである。
たとえば、先ほどの食品メーカーの例を見てみよう。
このメーカーは取引先である卸売業者の需要を予測し、在庫として何をいくつ持てばよいかを計算し、それを補充している。
これまでは卸売業者が自社で予測し、自社で発注をかけていた。
それをこのメーカーが代行しているわけであり、それを卸売業者が許容している。
これは、需要を予測し、在庫を管理する能力が卸売業者よりメーカーの方が優れているからである。
メーカーより卸売業者の方が予測、在庫管理に優れているのならば、卸売業者がそれをメーカーに代行させることなどありえない。
ここがSCMのポイントである。
つまり、需要を予測し、在庫を管理する能力に優れた企業がサプライチェーンの需要予測、在庫管理を担うということである。
この例でいえば、卸売業者は必要在庫の保持という業務をやらないでいいことになる。
そうなると、この卸売業者はサプライチェーンの中で何の業務を行うのであろうか。
自社が得意とする分野に特化していくことになる。
このような各社が得意とする分野を「コァ・コンピタンス」というが、このコア・コンピタンスが連鎖する形でサプライチェーンが形成されていくわけである。
ここでは、メーカーがロジスティクスに優れているという形で話をしたが、たとえば中小のメーカーと中小の小売業者を仲介している卸売業者があったとして、この卸売業者がメーカーや小売業者よりロジスティクスを得意とするのであれば、この卸売業者がそのサプライチェーン全体のロジスティクスを担えばよいのである。
そして、メーカーは生産に、また小売業者は販売に専念すればいいだけのことである。
さらに、ロジスティクスに優れた物流業者がいるならば、その業者がメーカーや卸売業者の物流を代わりに行ってもよい。
このように、サプライチェーンで必要な機能を、それを得意とする事業者が担うという役割の新たな分担をSCMは目指すのである。
このようなSCMが進展すると、サプライチェーンを構成する企業は、結果として自社の存在価値を問われることになる。
特に優れた能力がないと、結果としてサプライチェーンからはじき出されてしまう企業が出ることも予想される。
SCMは、最も効率的なサプライチェーンを構築する取り組みであるが、このことは効率的にサプライチェーンの業務を遂行できない企業に撤退を促すという冷徹な側面を持つことも簡単なのである。
SCMにより、企業の真の力量が明らかに?ロジスティクスからSCMに展開するここで、ちょっと話を変えたいと思うが、SCMの実現の難しさは、既存のサプライチェーンにSCMを導入するという点にある。
このことは、SCMの成功事例としてよく出される企業に共通する特徴として「既存のサプライチェーンを持たない」という点をあげることができる。
つまり、これから新たに事業を起こすという会社ならSCMの導入はなくなっている。
自社の強みは何なのかという重大な問いかけをSCMは行っている。
SCMの進展により、業界の再編が不可避になる何もないのであるから、そこに最も効率的なシステムを作ればよい。
ところが、すでに伝統的な確固としたサプライチェーンが存在する場合、その導入は困難を極める。
これまで当たり前であった商取引における常識の多くが否定されるからである。
その存在自体が否定される企業も出てくる。
たとえば、受発注も物流もやらなくていいといわれ、自身の存在価値を問われる問屋が出ることは十分予想される。
先ほど述べたように、SCMは、サプライチェーンにかかわる業務を必要不可欠なものに絞り込むということと、絞り込まれた業務を最も効率的に遂行できる企業に任せるということに特徴がある。
重複業務は徹底的に排除され、本来不要な業務も除かれる。
また、既存企業の既得権は存在しない。
担っている業務をうまく遂行できない場合、それをより効率的にできる他の企業に取って代わられてしまう。
SCMは、このような業務および構成企業の再編をもたらすことになる。
恐らく、このような再編は徐に進むであろう。
この場合、その変化の様を最初に具体的な形で見せていくのがロジスティクスである。
サプライチェーンを対象にロジスティクスの構築が進み、それをきっかけにサプライチェーン構成企業のコア・コンピタンスが問われ、業務の再編が進んでいくという手順を取ると思われる。
まさに「聖域なき改革」がSCMなのである。
CM切実現によりハムダが汰幅に省かれることになるが、Jそのためには情報共有が不可欠ロジスティクスからSCMに展開するこれからの「物流アウトソーシング」とは何かこれからの物流を語るとき、その方向性の一つとして必ず指摘されるのがアウトソーシングである。
くアウトソーシングという言葉は、外部委託とか外注化とか訳されるが、物流業務の外注化という意味ならば、これまでも当たり前のように行われてきている。
輸送業務は輸送業者に任せる、倉庫は倉庫業者から借りるなどは、すべて外注化に違いない。
ところが、いま関心を呼んでいるアウトソーシングとは、このような輸送、保管という単機能を外部委託するという意味では使われていない。
ここでいう「物流をアウトソーシングする」という考え方は、これまでは存在しなかった選択肢であり、新しい方向性であるととらえるのが妥当である。
そうでなければ、いまさらアウトソーシングなど話題になるはずがない。
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